【巷の英語】「ナマズ」と国際ロマンス詐欺は切っても切れない関係だった

【巷の英語】「ナマズ」と国際ロマンス詐欺は切っても切れない関係だった

趣味やブログのネタ探しで英語サイトやYOUTUBEの海外チャンネルを見ることも多いので、そこでみつけた目新しい英語表現をご紹介する新シリーズを作りました(とは言ってもいつまで続くかの保証はない^^;)。

第一弾は日本でもいっときマスコミを賑わせたなりすましによる「国際ロマンス詐欺」に関するネタです。最近ではこのなりすましを英語で「CATFISH=ナマズ」って呼ぶんですって。

ナマズが「なりすまし」となった経緯やまだまだ続く最新のロマンス詐欺被害についても書いてます。あなたもナマズ被害に遭わないように参考にしてくださいマセ。

海外ではまだまだ続く「ロマンス詐欺被害」

最近はすっかり話題を聞かなくなったので下火になったのかと思いきや相変わらず被害は絶えず、昨今では「ロマンス投資詐欺」というスタイルに移行しつつあるとのことでした。

ロマンス投資詐欺」とは、被害者を仮想通貨やFXの偽投資サイトへと誘導してリアルタイムにお金を振り込ませるというものです。

こういったなりすましによるロマンス詐欺は国内にとどまらず、海のむこうのアメリカやイギリスでも被害が数多く報告されていて、なんと男性も被害に遭っているんです。

各国ともメジャーTV局のニュースや特集でも数多く取り上げられているし、アメリカではFBIが注意喚起を促しているほど被害は深刻になっています。

補足:国際ロマンス詐欺とは

国際ロマンス詐欺」なんてよく知らないという方のための補足です。

主にSNSや出会い系サイトを使って行われるネット詐欺で、まったくの別人になりすまして相手を騙し金品や相手の国の滞在ビザetcを不当に手に入れるという詐欺行為です。海外から接触してくるので国際ロマンス詐欺と呼ばれています。

しかし、国際ロマンス詐欺は日本人女性を専門に狙う外国人詐欺集団の仕業なのかと思ってましたが、世界規模で行われていたというのは驚きでした。

手口も巧妙化していて、ナイジェリアあたりには「ロマンス詐欺師養成スクール」みたいなものも存在しているという被害者証言もありました。

なぜか突然ナマズが登場してきたわけ

そういうわけでブログのネタにしようと思ってYOUTUBEで国際ロマンス詐欺関連の海外動画を検索していたら、なぜかタイトルに「CATFISH=ナマズ」という文字が目に入りました。

— How to make a catfisher sing. ナマズ採りの歌わせ方?

— I was catfished. ワタシはナマズされちゃった?

とりぞう

とりぞう

これは久しぶりに難解ワードに遭遇してしまったわ~

ロマンス詐欺を英語では「Romance Fraud」とか「Romance Scam」、相手を騙す詐欺師のことは「Romance Fraudster」とか「Romance Scammer」と呼ぶことは知ってましたが、ナマズとの接点がどうしても「?」でした。

似たような意味合いで、観光地にバカンスに来た旅行者をナンパして食いものにする不良を「Holiday Love Rat」なんて呼ぶようです。「おいしい獲物に群がるドブネズミ」みたいな意味あいなんでしょうかね。

しかしなんでナマズなのか?、とググってみたら最近では「CATFISH」は出会い系やSNSのなりすましを指す単語として海外では広く普及しているということがわかりました。

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ナマズ=「なりすまし」になった経緯

英単語の「CATFISH」がSNSや出会い系のなりすましを意味する言葉として使われ始めたのはごく最近に思いますが、そのルーツは2010年にアメリカで公開された「CATFISH」というドキュメンタリー映画にありました。

この映画も実在のSNSなりすましを取材して作られたものですが、インタビューの中でその当人が魚のナマズについて語っている部分があり、それが語源になったということでした。

ややこしい話なのでここではあえて書きませんが、ググればそのことについての解説はいくつも出てますよ。

なりすましを意味する「CATFISH」と「CATFISHER」の違い

「CATFISH」はなりすましを表すスラングとしてSNSやネット界隈では広く使われていますが、もうひとつ「CATFISHER」という言い方があります。

似たような言葉なのでややこしいのですが、ロマンス詐欺のなりすましは後者の「CATFISHER」になります。主な違いは「そもそもの動機が相手から金品を奪うのが目的で別人になりすます」かどうかの点で使い分けられている印象でした。

CATFISH】=出会い系やSNSで実際の身分や容姿を偽ったなりすまし。この場合は詐欺等の悪意はないもの(ただ単に他人をはめてやりたいとか注目を集めるのが目的であることが多い)。

CATFIHER】=最初から詐欺が目的な出会い系サイトやSNSのなりすまし。この他にも若干違う意味で使われるケースもあるようです。

to CATFISH】で動詞として使うと「ネットで事実を偽って誰かを騙す」、「アプリで画像加工して実際の自分よりも盛ってよく見せる」といった意味になります。

「I was catfished.」で「なりすまし被害に遭った」ということになります。

昨今は「ロマンス投資詐欺」に変化してきている

冒頭で少し触れましたが、最近日本で被害が増えているのは「ニセの投資サイトに誘導、その場でお金をリアルタイムで振り込ませて奪い取る」という「ロマンス投資詐欺」だそうです、

チャットで偽のFX投資や仮想通貨のサイトに誘導し、詐欺師の見ている目の前で大金を振り込ませるという手口です。そうやってリアルタイムで振り込んでしまうと盗られたお金を取り戻すのはほぼ不可能ということでした。このこともぜひ拡散してくださいませ。

それとたとえリアルタイムチャットで相手が顔出ししていたとしても、映像合成ソフトでまったくの別人になりすましているケースも多いので要注意です。

最近の報道では日本でも男性被害者が増えているということなので、男性の皆さまもご注意くださいませ。

↓↓アメリカでも被害が深刻です。FBIのロマンス詐欺に対する警告動画(英語)↓↓

【まとめ】ロマンス詐欺とナマズの関係はとある映画から

長くなってしまったので再度まとめてみました。

英語の「CATFISH(ナマズ)」がロマンス詐欺関連の用語として使われるようになったのは、2010年に公開された「CATFISH」というドキュメンタリー映画がきっかけになっています。

最近はネットやSNSのなりすまし、ロマンス詐欺関連事項をアメリカではナマズを意味する単語の「CATFISH」を使って表現するのが広く普及しつつある印象です。

なりすましを意味する「CATFISHには2通りの言い方があるので注意最初から詐欺目的かどうかで呼び方が変わります。

CATFISH—>詐欺を目的としていないなりすまし。

CATFISHER—>詐欺を目的としたなりすまし。ロマンス詐欺師はこちらになります。

I was catfished.」のように動詞として使うと「ワタシはなりすまし被害に遭った」となります。

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とりぞう